📕  あなたは社長です。美人の秘書か有能な秘書のいずれかを選ばなければない。どうしますか? 8.19

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あなたが👩「秘書」をひとり採用するとしたら?

 


あなたは今、秘書.....

(いま風の言い方をするなら「アシスタント]と呼ぶべきなのだろうが)

をひとり雇い入れたいと思っている。

 

求人を出すと100人の女性から応募があった。

 

あなたは 無作為に順番を決めて、ひとりひとり面接をする。

 

面接が終わるごとに、あなたはその応募者を採用するかどうかを決めなくてはならない。

 

翌日 まで考えたり、全員の面接が終わるまで決断を先延ばしにしたりしてはならない。

 

そして面接直 後の決断を撤回することもできない。

 

そうだとしたら、あなたはどんなふうに「採用・不採用」を決めるだろうか?

 

印象のよかった最初の応募者を採用したらどうだろう?

 

だがそうすると、

一番優秀な応募者 を雇いそこねる恐れがある。

 

彼女と同じくらい優秀な、あるいはもっと優秀な女性は、応募者の 中にまだたくさんいるかもしれない。

 

では、ひとまず95人の面接をして応募者全体の傾向をつかんだ後、

 

最後に残った5人の中から、

それまでに面接した中でもっとも有能そうに見えた応募者と

一番印象の似ている人を選んだ らどうだろうか?

 

けれどもひょっとしたらその5人の中には、

いいと思える人がひとりも残っていないかもしれない。

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数学者のあいだで「秘書問題」として知られる命題である。

驚くべきことに、この秘書問題の 適切な解法は、たったひとつしかない。

 

まず、「最初の37人」は、面接はしても全員不採用にして、

ひとまずその37人の中でもっと も優秀な女性のレベルを把握する。

 

そしてその後も面接を続け、それまでの37人のうち

もっと も優秀だった人のレベルを上回った最初の応募者を採用するのだ。

 

この方法をとれば、優秀な秘書を採用できる確率は非常に高くなる。

 

ひよっとしたら採用を決めた女性は、

100人いる応募者の中で最高の秘書ではないかもしれ ないが、

それでも、あなたは確実に優秀な秘書を雇うことができる。

 

ほかのどんな方法をとって も、統計的にこの方法を上回る結果は出ない。

 

「37」という数字の根拠は何だろうか?

 

この37とは、応募者数である100を、数学定数 e (=2・718)で割って求めた数である。

 

応募者が50人だった場合は、

 

最初の18人(50+ e)を不採用にし、その18人のうちもっ とも優秀だった人を上回った最初の応募者を採用すればいいということになる。


だが、私は、よい人生には数学のような正確さが大事だと言いたくて、

秘書問題を取り上げた わけではない。

 

伝説的な投資家のウォーレン・バフュットも

「明らかに間違うよりは、おおむね 正しいほうがいい」と言っている。

 

私たちも人生において大事な決断を下すときには、

バフエットが投資の決断をするときのこの 姿勢をまねたほうがいい。


短期間にできるだけたくさんの選択肢を試す。


この「秘書問題」は、もともとは「結婚問題」と呼ばれていた。

 

何人目の交際相手で結婚を決めるべきかが問われていたが、

一生のうちに配偶者を何人持つか はあらかじめわからないため、

この問題の題材としては理想的とは言えない。

 

そのため数学者た ちは、呼び名を変更したというわけである。


それでは、私たちの人生と数学の秘書問題には、どんな関係があるのだろう?

 

秘書問題は、 私たちに「目安」を与えてくれる。

 

重要なことを決めるときに、

「どのぐらいいろいろなことを試してみてから、最終決定を下すべ きか」

その指針を示してくれるのだ。

 

「秘書問題」を試して、自分が出した答えを適切な解法と比べてみると、

たいていの人は、採用 する応募者を決める自分のタイミングが

「早すぎる」のに気づくはずだ。

 

それでは最適な選択が できる確率は低くなる。

 

あまた 数多のスポーツや作家の中からお気に入りを見つけ出したり、

 

人生のパートナーや住む場所や 楽器や夏休みを過ごす場所を選び出したり、

 

自分に最適なキャリアや職業や専門分野を決めたり するときには、

 

まず短期間にたくさんの選択肢を試してみたほうがいい。

 

興味があるものだけに限らず、できるだけたくさんのものを試してから、

最終的な判断を下すのだ。

 

どんな選択肢があるか、

全体像をつかむ前にひとつを選びとってしまうのでは、早計すぎる。

 

私たちが「早い段階」で決断を下してしまう理由 は何か..............

 

この本に書かれています。↓

  

 

 

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