🖼 良いモノ 絵 20.8.12

 

f:id:yoimonotachi:20200812164144j:plain

 

神武天皇御東征の図 

個人蔵 1932年(昭和7年) 

 

款記「清く紀元の聖帝を仰慕し心血を彩管に淺(そそ)いで謹写す、

皇紀二千五百九十二年四月三日清心浄躯

伊藤彦造」

 

この署名通り彦造は、自らの血を絵の具にしてこの肖像を描いた。

 

絵は当時陸軍大臣の荒木貞夫に贈られました。 

 

....現存不明です。

あえて誹りを承知で

血の色に加工するとしたら

この様になるのでしょうか。

文字通り「心血を注ぐ」を

実践した天才絵師です。

 

f:id:yoimonotachi:20200812101826j:plain

 

神武天皇が山上に雄々しく立つ姿の掛け軸で、

モノクロでは歴史上人物の1ページを描いた絵にみえます。

 しかし驚きは

その製作中に使われたのはすべて

自らの体を切って絞りだした画家本人の血液であることです。

貧血を承知で50カ所以上体を傷をつけていたそうです。

 

自らの血だけで描くなどということが想像できますか?

 

伊藤彦造の
先祖は剣術の達人、伊藤一刀斎です。父も祖父も剣を修練しており
彼もまた剣に通じ極めたそうです。
その血筋と極意がこうした絵を描かせたのでしょうか?
 
宮本武蔵も絵の至芸がありました。
歴史上の武人は書や絵にその死生の経験から
常人の域を越えた作品を残しています。
 
 f:id:yoimonotachi:20200813085734j:plain
魂のこもる絵は不思議に心を打ち、脳裏に焼き付きますね。😐

 

スポンサーリンク

TOPに戻る↑