489.小説を英語で読む 半七捕物帳「湯屋の二階」

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小説のはじめは...... ↓

湯屋の二階

 ある年の正月に私はまた老人をたずねた。

おめでとうございます

 おめでとうございます。当年も相変りませず……

  半七老人に行儀正しく新年の寿を述べられて、書生流のわたしは少し面食らった。そのうちに御祝儀の屠蘇が出た。多く飲まない老人と、まるで下戸の私とは、忽ち春めいた顔になってしまって、話はだんだんはずんで来た。

いつものお話で何か春らしい種はありませんか

そりゃあむずかしい御註文だと、老人は額を撫でながら笑った。

どうで私どもの畑にあるお話は、人殺しとか泥坊とかいうたぐいが多いんですからね。春めいた陽気なお話というのはまことに少ない。しかし私どもでも遣り損じは度々ありました。われわれだって神様じゃありませんから、なにから何まで見透しというわけには行きません。したがって見込み違いもあれば、捕り損じもあります。つまり一種の喜劇ですね。いつも手柄話ばかりしていますから、きょうはわたくしが遣り損じた懺悔話をしましょう。今かんがえると実にばかばかしいお話ですがね

 

🎦youtubeの対訳動画はこちらです。↓ 

youtu.be

 

📖対訳テキストはこちらです。↓ *和文→英訳 有料

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 学習ポイント😐

和文→英訳→音声はイメージしやすく読みやすく聴きやすいです。

和文だけでも味わい深い内容を楽しめます。😎

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