💜 紙で太陽に行く? 20.7.7

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 ー枚の紙を半分に折る。

さらに半分に折り、それをさらに半分に折る。

こうしてどんどん半分に折り続ける。

さて、こ の作業を50回続けると、紙の厚さはどれくらいになるだろうか?

 

先に読み進める前に自分の予想を書いてみよう。

 

次の質問。あなたは次の2つの中から好きなほうを選べる。

 

①これから30日間、わたしはあなたに毎日10万円ずつプ レゼントする。

 

②これから30日間、わたしはあなたにお金を プレゼントするが、

1日目は1円、2日目には2円、3日目 には4円、4日目には8円、

と毎日2倍に増やしていく。

 

計算したりせずに、ぱっと決断してほしい。

 

①か②か? できただろうか?

では、解答へ進もう。

はじめの質間で用いる紙の厚さは。0.1ミリメートルとする。

これを50回たたむと、厚さは1億キロメートルに達する。

 

 

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これは、地球から太陽までの距離の3分の2に匹敵す る。

計算機を使えば簡単に検算できる。 ∴2の2乗の回数により。

 

ちなみに

0.1mmの紙を42回折ると地球からおよそ38万km離れた月へ届く。

 

2番目の質間。

この場合には、①のほうがよさそうに思えても、

②に賭ける価値がある。

 

①を選ぶとあなたは300万 円もらえるが、②では10億円を超えるからだ。

 

わたしたちは、一定の数量で増加する関数を感覚的に理解している。

 

けれども、2倍ずつ増加する指数関数と呼ばれる タイプの増加や、

100分率(%)で表された増加に対しては感覚的にわからなくなる。

 

どうしてだろうか?

 

人間の進化の過程において、

生括の中で倍々に増加するような状況に接することがなかったからだ。

 

我々の祖先の生活は、大部分が直線的だった。

 

つまり、採集に2倍時間を費やした人は、2倍の量を収穫した。

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マンモスを一度に2頭、谷から落として仕留めれば、

1頭しか仕留 められなかったときより2倍の期間食べることができる。

 

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石器時代の人間には、

飛躍的な数にふくれあがるような場面に

出くわす機会がほとんどなかったのだ。

 

だが、現代は違う。

警察が次のように発表したとする。

「交通事故の件数は、 毎年7%増えている」

 

そう言われても、

わたしたちの多くはピンと来ないのではないだろうか。

 

わかりやすくするため の秘訣がある。

 

交通事故件数が今から2倍になるまでに要する時間(倍加時間)を

計算するのだ。

 

1%の増加率の場合、

2倍になるまでの時間を倍加時間の計算式に当てはめて計算すると、

 

およそ70 (年)という数字が導き出される。

 

これを 100分率で表された成長率で割ればいい。

「70÷7=10」 つまり、倍加年数は10年となる。

 

警察の話の意味するところは

「交通事故の件数は10年ごとに倍になる」ということなのだ。

 

だとすれば、驚くべきことだ。

 

別の例を挙げよう。

「インフレ率は5%に達する」

 

そう 聞いても「たいしたことはない、

5%ぐらいどうってことはない」と思うだろう。

 

そこで、さっそく倍加年数を計算して みる。「70÷5=14」

つまり14年後には、100円の価値が50円になるというわけだ。

 

預金のある人にとっては、とん でもない話ではないだろうか。

 

仮にあなたはジャーナリストで、

あなたの街で登録されている犬の数が

毎年10%増加しているという統計を手に入れたとしよう。

 

さて、それを記事にするとき、

どんな見出しをつけるだろうか?

「登録犬数、10%増加」

なんて見出しには 絶対しないだろう。

 

そんな記事には誰も見向きもしない。

おそらくこんな見出しだろう。

「犬の大氾濫!ワンワン、7 年後にはなんと2倍に!」

 

「倍々ゲーム」が永遠に続くことはない。

 

政治家もエコノミ ストもジャーナリストも、

ほとんどがそのことを忘れている。

 

どんな爆発的な増加でも、いつかは限界に達する。

それは確かである。

 

たとえば、大腸菌は20分ごとに2倍に増えるが、

もし無限に増殖するならば、

数日間で地球をおおいつくしてしまうだろう。

 

だが、大腸菌も増えすぎれば、消費される栄養分のほうが

補給される分より多くなり、やがて成長にブレーキがかかる。

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人間の脳が「倍々ゲームのワナ」にハマりやすいことは、

古代ペルシャの時代から知られている。

そこから生まれたこんな神話がある。

 

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あるところに、賢い廷臣(ていしん)がいた。

廷臣は王様にチェス盤を献上した。

 

そこで王様は廷臣にたずねた。

「褒美を進ぜよ う、望みを言いなさい」

 

「王様、

チェス盤に米粒を盛っていただければそれで結構で ございます。

 

1マス目には米を1粒、2マス目には2粒、3 マス目には4粒と、

順番に2倍の数の米粒を置いていってく ださい」

 

王様は驚いた。

「廷臣よ、

見あげたものだ。おまえの望みはなんて控えめなのだ」

 

さて、いったいどれくら いの量になるのだろうか?

王様は、1袋くらいだと考えていた。

 

ところが実際には、

世界中で収穫されるよりも

たくさんの米が必要だったのだ!

 

 

結論

増加の割合を予測するときには、自分の感覚を信じないように。

 

あなたにはそのための直感力が備わっていな い。

 

そのことを知るべきである。

 

実際にあなたを助けるもの は計算機である。

 

パーセンテージが小さければ、

倍加時間の トリックを使って計算しよう。

おおよそ正しい数字が導き出せる。


桁の大きい計算は脳が追いつきません。

「富岳」スーパーコンピューターができて

これから何が分かるのでしょうか?

災害予測には早く利用してほしいです。

 

でも人間が生き残るためにはデジタル計算・思考ではなくて

直感的で情緒的なアナログ思考と愛情で共存することですね。😐 


 

今が未来への岐路なのです。勇気と強い心をもって乗り越えましょう!😐 

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