📚 あなたは高価なワイン🍷を本当に美味しいと思っていますか? テイスティングでもわからないことを教えましょう。  8.28

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高級品は 値下げしてはいけない

 

 ワインのテイスティングのような主観的分野だと、

 

あるワインを飲んでい る人たちが語る感想は、

その人が持っているワインに関する知識

あるい は、そのワインについて知っていると

思っていることに影響されると思 いがちだ。

 

だが、高価だと認識されたワインは、

知覚の最も基本的なレベルで本当に、

安価なワインよりおいしいと認識されていると

わかったらびっく りするのではないだろうか。

 

スタンフォード大学とカリフォルニア工科大学の研究者たちにより、

 

1本 5ドルでは なく45ドルのワインを飲んで いると思っているときのほうが、

人間の脳はより大きな快感を覚えることが実証された。

 

実際に飲んでいるのは 安いワインであるにもかかわらずだ!

 

この研究結果の重要な側面は、

調査において被験者が適当なことを言って いるのではないということ。

 

つまり彼らがあるワインについて、

「値段が高 いと知って いるし、バカだと思われたくないから」

おいしいと答えているわ けではないのだ。

 

 

彼らは本当にこちらのほうがおいしいと思ってワインを味 わって いる。

 

脳は高いモノをありがたがる?

 価格(あるいは被験者が信じた価格)は、

その商品との体験を実際に変化させる。

 

ババ·シヴと仲間の研究者たちは、

被験者がワインを味見しているあいだ

fMRI を使って脳の活動をモニターし、

ワインをひと口飲むたびに被験者の脳が

どのような反応をするか観察した。

 

認識が価格に左右される商品はワインだけではない。

 

シヴが行った別の実験では、

高い金額を払って栄養ドリンクを購入した人は、

同じ商品を割引価格で購入した人より、

実際にパズルを早く解けることが判明した。

 

値段が高かったドリンクのほうが効果も高まるということだ。

 

さらにもう1つの研究では、

被験者に鎮痛剤のプラセボを渡し、

1回分の料金は2.5ドルと伝えると、

85%の人は痛みが軽減したと報告したが、

 

1回分10セントと伝えると、

61%の人しか痛みの軽減を報告しなかったことが判明した。

 

プラセボにはもちろん有効成分は含まれていない。😮

 

ここでマーケターにとって難しい問題が生じてくる。

 

商品の値段が高すぎると認識すると、

人は支払いの痛みを感じるようになり、

その商品を購入する可能性が

低くなることは分かっていた。

 

その一方で、今度は複数の研究によって、

ある商品に対して多く支払っているほど、

人はその商品を堪能していること

が証明されてしまった。

 

 

マーケターはプライス·ポイント

(訳注:大部分の客が買いたくなる価格帯)を

どのように決めればいいのか?

 

価格設定に対するこれら2種類の神経の反応は

必ずしも矛盾しているわけではないと私は思う。

 

スタンフォード大学とカリフォルニア工科大学の実験で....

 

ワインを飲んだ人たちが

仮にスーパーマーケットに行かされ、

研究所に来る途中で

ワインを買ってきてくれと

頼まれていたとしたら、

彼らはワイン1本に

高すぎる代金を払うことに

きっと痛みを感じたはずだ。

 

ワイン愛好家でもない限り、

(より安価なワインを選んでいただろう

ワインを選ぶ過程にはほかの要素も影響する可能性がある。

 

たとえば「研究者にワインを選ぶところを見られるだろうか?」

 

「安すぎるワインを選んだら、 無知なやつと思われるだろうか?」

 

「むやみに値の張るワインを選んだら、

偉そうな金持ちや浪費家に見えないだろうか?」といった思考だ)。

 

 

高価なモノが満足感を押し上げるのは、

それを購入し、消費した後だ。

したがって、マーケターは

相変わらず同じ問題に直面している。

 

消費者に受け入れられ、なおかつ利幅と売上高の適切なバランスを

生み出す価格の設定だ。

 

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脳科学マーケティングの実践ポイント6

ディスカウントは慎重に。

 

 

言わんとしているのは、

高級品や高級ブランドにとって、

価格もブランド体験の重要な一部だと

マーケターは理解する必要があるということだ。

 

これは大ニュースではない。

私たちはかつて立派だったブランドが

供給過多やディスカウントの横行によって

崩壊していく姿を見てきた。

 

消費者が実際にいくら支払うかどうかは問題ではないのだ。

 

前述の実験に参加した被験者は、

自分が味見をしたワインに1セントも払っていないが、

それでも高価なワインのほうがおいしかったと述べている。

 

この効果は、ある商品に一定水準以上の価格がつけられていると、

消費者が信じているときに生じる。

 

もし私が誰かに1本100ドルのワインをもらったら、

それなりの味がすると感じて飲むだろう。

 

ワインショップで同じワインに間違った値段が

つけられているのを見つけ、

10ドルで買い求めたとしても、

私にとってはおそらく100ドルのワインに

思えるだろう (と同時に、購入に伴う痛みを大幅に軽減できたはずだ)。

 

絶妙なワインの価格設定

 そのワインが

大容量のビンに入って10ドルの値札がつけられ、

「大特価:90ドル引き!」と書かれているのを目にしたら、

多少疑念が生じるだろう。

 

今年は出来が悪かったのか?

 

店がケースを暖房装置のわきに置いてしまい、

気づいたらワインが悪くなっていたのか?

 

ワイン専門家にひどいレビューを書かれたのか?

 

こういった疑念により、

私がこのワインに対して感じていた知覚価値は下がるに違いない。

 

もし「新価格、お安く10ドルでご提供」と宣伝されたら、

私の脳はきっと、このワインは1本100ドルの味はしないと

確信を強めるだろう。

 

商品に対し、顧客に十分アピールできる程度に高く、

それでいて大量に売れるだけ低い価格をつけるという

 

バランスの取れた複雑な価格設定

やり遂げるのは簡単なことではない。

 

👨 私のアドバイスは、

「ターゲット市場にふさわしい価格設定をし、

値引きは実際には

顧客経験の質を低下させかねないと自覚せよ!」

である。

 

だからといって、 値引きや低価格が悪いわけではない。

値引きや低価格は顧客に絶大な効果も及ぼす。

 

大半の消費者は

高いほうのワインが(実際にそうであれ、そう認識されたのであれ)

本当に差額の分だけおいしいかどうか、しっかり判断できる! 😐

 

 

だからこそ、🍷 2ドルのワインがこれまでに何億本も売れている一方、

100ドルするワインの大半がワインショップの棚でほこりをかぶっているのだ。

 

 

 

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yoimonolog.hatenablog.com

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