📚 ネズミの死骸が儲かる? 20.1.10

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ネズミにちなんだお話

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ベトナムが独立を果たす前の話だ。

当時はフラン ス領だったハノイで、植民地政府によって次のよう な法律がつくられた。「ネズミの死骸を届けた者に は報酬を与える」。

こうすればネズミによる作物の 被害が減ると思ったのだ。ところが、この法律が施 行されると、報酬を少しでも多くもらおうとする 人々によってネズミが繁殖され、増えてしまった。

 

古文書と恐竜

1947年にイスラエルで「死海文書」が発見さ れたとき、考古学者たちは、羊皮紙の発見者に対し ては、たとえ断片であっても1枚として計算し、報 労金を与えることにした。

すると、羊皮紙に書かれ た古文書が、報労金目当ての発見者により、断片を 多くするために破られてしまったという。

四世紀の 中国でも、恐竜の化石の発見者に報酬を出すように したところ、同じようなことが起こった。

農民たち は恐竜の骨を完全な状態で掘り出したのに、骨の数 を増やすためにばらばらにして報酬を獲得した。

報償

大企業の監査役会で、目標が達成されたら経営陣 にボーナスを支給することが決まった。すると、ど うなるか?経営陣は、できるだけ多くの利益をも たらす目標ではなく、できるだけ低いハードルを設 定するのにエネルギーを注ぐようになる。

報酬という刺激

報酬に反応するのは当然のことだ。人間は自分の利 益になることをするからだ。驚くべきは、むしろ以 下の2点である。

 

・ーつは、わたしたちは刺激が与え られたり、刺激の内容が変わったりすると、素早 く、しかも徹底的に行動の仕方を変えることだ。

 

・も う1つは、わたしたちは刺激には反応するが、刺激 の背景にある意図には反応しない、という点であ る。

 

一方、刺激の与え方が的確でないと、刺激を与え る側の意図からそれるぱかりか、意図したこととは 逆の結果が導かれてしまう。

 

本の検閲

たとえば、国が好ましくない表現を制限するのを 目的に、ある本を検閲したとする。ところが、検閲 したことが知れ渡り、逆に制限しようとしていた 内容が知れ渡ってしまうようなケースだ。

貸付係

あるい は、銀行の貸付担当者が契約を1件結ぶごとに報酬 をもらえるようなケースだ。銀行側は優良顧客獲得 を目的としているのに、貸付担当者は報酬欲しさ に、顧客の経済状況に関係なくどんどん貸付するよ うになってしまう。

動機付け

あなたは他人や組織の行動に影響を与えたいだろうか?

影響を与えるには、重要性を説いたり自分 のビジョンを伝えたりする方法がある。理性に訴え るのもいい。しかしほとんどの場合、動機づけとなる刺激を与える方法がもっとも効果的だ。

刺激は、 必ずしも金銭である必要はない。学校の成績やノー ベル賞といったものから、果ては、立派な人に生ま れ変われるというような来世での特別待遇にいたる まで、どんなことでも考えられる。

 

一方、刺激の与え方が的確でないと、刺激を与える側の意図からそれるばかりか、意図したこととは 逆の結果が導かれてしまう。

 

専門家に依頼の注意

弁護士、建築家、経営コンサルタント、公認会計士、あるいは自動車教習所の指導員。こういった 人々の報酬を日当で計算するのはばかげている。

 

日当に刺激され、できるだけ多くの報酬を獲得しよう として、仕事にできるだけ時間をかけようとするか らだ。

だから、こういう人たちに仕事を依頼する際 には、

事前に報酬を決めておこう。

 

医師が、必要な 処置ではないにもかかわらず、できるだけ大がかり な治療や手術をしたがることも多い。

 

投資コンサル タントは、リスクの大きさを考えずに、手数料が手に入る金融商品を勧めようとする。

 

こんな格言もあ る。

「散髪したほうがいいかどうかは、床屋に聞いてはいけない」

 

結論

「報酬という刺激のワナ」に用心しよ う。

 

個人や組織の立派な行いに感心させられたり、 奇妙な行動に驚かされたりすることがある。

そういう場面に遭遇したら、そうした行動の裏の動機は何かを考えてみよう。

 

90%の裏には、何かしら動機となる理由がある。

 

その原因が、熱意だったり、精神的な弱さだったり、精神的な障害だったり、

悪意 だったりすることは、せいぜい10%にすぎないといいます。

 

かんぽ生命保険の違法契約は報酬ではなくてノルマの圧力でしたね。

企業の目的が不明で動機不純。郵政は本当に民間企業なのでしょうか?😐

 

 

 

 

は嬉しいです。

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