📚 思い出は美しすぎて? 11.12

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白黒テレビです。モノクロ写真も仲間です。

回想

多くの場合、私たちは過去を振り返ると、 実際に起きたことは、もっとも可能性の高かったシナリオが起こるべくして起こったことと思い込む。

なぜだろう?

それは、わたしたちが、ものごとが起きてしまってから、あとになって、それは予測可能だったと考えてしまうからだ。

これを「回想のワナ」という。

 

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経済予測

今、2007年の経済予測を読み返すと、当 時の2008年から2010年までの見通しが 非常に楽観的なものであったことに驚かされる。

 

だが、1年後の2008年、金融市場は崩壊した。

 

金融危機の原因をたずねられると、当 時はポジティブな予想をしていた専門家が、今 日では打って変わって、厳しい表情でもっとも らしく理由を挙げている。

 

当時のFRB(連邦準備制度理事会)議長、グリーンスパンのとった金融緩和 や低金利政策が原因だ。

 

明らかに不動産バブルが発生していたのに手を打たなかったからだ。

 

金融機関が安易に住宅融資を行ったからだ。

 

まるで、金融危機が起こったのは必然であり、逃れようがなかったかのように思われている。

 

しかし、世界にはおよそ100万人もの経済専門家がいるのに、金融危機がどのように進行するかを正確に予測した者は1人もいなかった。

 

多くの専門家は「回想のワナ」にハマり、 過去を振り返って金融危機は予測できたと発言しているだけなのだ。

 

「回想のワナ」は、取り除くのがもっとも難し いワナの1つだ。

 

「こうなることははじめからわかっていた現象」とでも言おうか。

 

あとから 考えてみれば、すべては必然的に起こったように思える、というワナである。

 

CEO

たまたま幸運が重なっただけで成功したCEOは、

 

あとで振り返ったときに、客観的な事実よりも、自分が成功することがわかっていたか のような錯覚に陥る。

 

初期の段階で成功の可能 性を十分見込んでいたと思い込むのだ。

 

大統領選挙

評論家たちは、1980年のアメリカ大統領 選挙でロナルド・レーガンが対立候補者のジ ミー・カーターに圧勝したのは必然的な結果 だった、とあとになってからコメントする。

 

しかし実際には、選挙の数日前まではどちらに転 ぶかまったくわからなかったのだ。

 

グーグル

グーグル社の勢カは止めようがなかった、と今では経済 ジャーナリストが書いている。

 

ところが、19 98年の設立当時にグーグル社の将来は明るいと予測したら、ジャーナリストの誰もが噺笑していただろう。

 

戦争

さらに極端な例は、第1次世界大戦だ。

 

1914年にボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラ ェボで発射されたたった1発の銃弾が、その後 30年にわたり全世界をひっくり返し、5千万人の命が奪われるという悲劇を招いた。

 

だが、のちに振り返ると、それすらも必然的に起こった ように思える。

 

子どもたちは、学校で戦争は起こるべくして起こったと学ぶ。

 

しかし1914 年当時は、あれほどまでにエスカレートするとは誰も思っていなかっただろう。

 

危険

なぜ、「回想のワナ」は危険なのだろう か?

 

それは、自分はうまく予測できるはずだ と自己過信するからである。

 

・「回想のワナ」 は、わたしたちを思いあがらせ、誤った決断に導く。

 

・「回想のワナ」はまた、個人的なことを推測するときにも姿を現す。

 

ウワサ

「聞いたかい?ジルヴィアとクラウスが別れたんだって。

まあ、仕方ないさ。2人は違いすぎたんだ」

 

あるいは、

「まあ、仕方ないさ。2人は似すぎていたからだよ」

「いつもべったりくっついていたからな」

「めったにいっしょにいなかったからな」

 

というように、2人がどんなであったとしても、別れが必然的に起こったかのような推測をする。

 

アドバイス

「回想のワナ」と闘うのはたやすいことではない。

 

この落とし穴のことを知っていたとしても、このワナにはうっかりハマってしまうことを研究結果が示している。

 

とはいえ、1つだけアドバイスしておこう。

 

科学的というより、個人的な体験からのアドバイスだ。

 

・日記をつけてみよう。

 

政治のこと、昇進のこと、自分の体重、株の動きなど、あなたの予想を記録しておこう。

 

そして、ときおり、 メモしたことと実際の動きを比較してみる。

 

さらに、歴史についても同じような やり方で読んでみよう。

 

あとから付け足され、 きっちりとまとめられた理論ではなく、日記や新聞の切り抜きといった、そのときどきの記録を読むのである。

 

すると、自分は世の中のことをまったく予測できないという感覚

をより正確につかむことができるだろう。

 

そして.......

 

自分がいかに無能な予言者であるかに気づき驚くだろう。😐

 

 

🎶つらい思い出は、忘れたいのになかなかできませんね。

でも良い思い出はワインのように時を重ねる毎に熟成されます。

 

*地球に暮らす以上、自然災害は必然と考え、先に備えることですね。

....被災地の早い復興を願います。😌

 

 

📖 ↓

なぜ、間違えたのか?

 

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